私の住んでいる地域では桜が満開です。桜前線は日本の北部に進み、秋田、青森でももうすぐ開花するでしょう。

前回の記事「桜を食べて味わう」では、お菓子作りで桜を楽しむ方法をご紹介しました。今回は、桜を使った素敵な工芸品をご紹介します。
こちらは私が自宅で使っている茶托(チャタク)です。

素敵だと思いませんか?何でできていると思いますか?野生の桜の樹皮でできています。
私も茶筒を持っています。20年以上使っています。
これらは樺細工と呼ばれます。
樺細工は、秋田県角館市で18世紀から受け継がれてきた伝統工芸品です。他に生産地はなく、ヤマザクラの樹皮を使った工芸品は、この地域ならではの特別なものです。

山桜「ヤマザクラ」 -wild parker-
樺細工の製作工程をご紹介します。
まず、9月から10月にかけて山桜の樹皮を採取します。次に、その樹皮を約2年間乾燥させます。そして、研磨・洗浄を行い、製品へと加工します。
樹皮を剥ぐのは木々や自然に悪影響を与えると思うかもしれませんが、心配する必要はありません。
「山師」と呼ばれる木材の専門家によって、伐採後も樹皮が再生できるよう、伝統的な手法が受け継がれています。山師によって樹皮を剥がされた木は、数年後には再び樹皮が再生し、再び樺細工の材料として利用できるようになります。
樺細工には、盆、皿、名刺入れ、万年筆など、様々な種類があります。茶器もいくつかあります。茶さじもあります。

次は茶筒です。茶筒は樺細工の中でも特に有名な商品です。
桜皮は空気を通さない性質を持つため、湿度の変化を遮断し、茶葉を乾燥状態に保つ効果があるため、茶葉の保存容器として非常に適しています。
長く使い込むことで、茶筒に新たな魅力が加わるのも魅力です。手で持つことで、指先が木を磨いていきます。茶筒はそれ自体で上品な光沢を保ち、時を重ねるごとに深みを増す風合いに私たちを魅了してくれるでしょう。
20年以上愛用している我が家の茶筒、艶もしっかり残っています!色も深みを増していて、嬉しいですね。素敵ですよね!ご自宅に一個置いて、家族の一員として愛着を持っていただけたら嬉しいです。
見て!こちらが当店の茶筒です。とっても綺麗ですよ!


中も綺麗です。

一生に一度買って、楽しんだ後は次の世代に受け継ぐのもいいかもしれませんね!
今回は桜皮細工をご紹介しました。過去2回の記事で桜についてご紹介してきました。楽しんでいただけたなら嬉しいです。
楽しい時間をお過ごしください!!
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藤木伝四郎は1851年に樺細工の問屋として創業し、6代目当主の故・藤木幸一氏によって樺細工の製造工房として一流へと成長しました。
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