島根県大田市長久村にある奥出雲バラ園は、食用バラを栽培し、日本全国のレストラン、ホテル、食品メーカー、蒸留酒メーカー、化粧品メーカーなどに供給しています。園長の福間篤氏は、過去10年間にわたり、食用バラとして最高品質の品種「さひめ」を生み出すための栽培技術の研究開発に取り組んできました。
食用バラを作るため、福間さんは栽培において農薬や化学肥料の使用を避けています。このような栽培では害虫駆除が最大の課題となり、花びらへのダメージを最小限に抑えるために、園内を綿密かつ綿密に点検することが奥出雲バラ園の大きな特徴となっています。
沙姫という名前について
福間さんのオリジナルバラ「さひめ」(SAH-hee-mehと発音し、文字通り「姫」を意味します)は、強く絹のような香り、厚い花びら、そして深く美しい赤色が特徴です。このバラの名前は、733年に完成された歴史書『出雲国風土記』(いずものかにふどき)に由来しています。風土記とは、地方の文化、地理、口承、神話、儀式、詩歌などを記録した古代の記録で、天皇に献上されました。この古代の記録では、大田市を見下ろす三瓶山は「佐比売山」と呼ばれており、この地域は周辺地域と合併して現在の大田市となるまで、かつては佐比売村と呼ばれていました。