水の硬度とお茶の味の関係
自宅で淹れた日本茶をきちんと淹れたのに、商品説明や口コミでの評価と味が違った、そんな経験はありませんか? この記事が、もしかしたらあなたの疑問を解決してくれるかもしれません。皆さんはそのような経験はしていないかもしれませんが、この夏私が経験した面白い体験をシェアしたいと思います。 ヨーロッパ旅行中に衝撃を受けたこと 今年の夏、イギリスでの休暇に、お気に入りの日本緑茶を持っていきました。 ある日、その茶葉でお茶を淹れてみたら、その味に衝撃を受けました。日本のお茶とは全く違う味でした。渋みが少なく、後味が少し変でした。「家と同じように淹れたのに、どうしてこんな味になるんだろう?」 ふと、初めて水道水を飲んだ日のことを思い出しました。水の味は、私が住んでいた日本の水道水とは全く違いました。まるで、私が日本で時々作って飲んでいる「にがり」入りの水のようでした。 「にがり」とは、海水から塩分を沈殿させた後に残る液体で、マグネシウム、カリウム、カルシウムなどのミネラルを豊富に含んでいます。 にがりの詳細については、こちらをご覧ください。 そこの水にはきっとミネラルがたくさん含まれていたのでしょう。つまり、水の硬度がかなり高かったのでしょう。だから、水の硬度がお茶の味に影響するのだと思いました。 水の硬度とは 水の硬度の簡単な定義は、水中に溶解しているカルシウムとマグネシウムの量です。WHO(世界保健機関)による水質分類の一般的なガイドライン カルシウムとマグネシウムが 0 ~ 60 mg/L (ミリグラム/リットル) の場合は軟水、61 ~ 120 mg/L の場合は中硬水、121 ~ 180 mg/L の場合は硬水、180 mg/L を超える場合は非常に硬水と分類されます。 日本の水道水は主に河川水から得られているため、日本の水の硬度は他の国よりも低いです。一方、ヨーロッパ諸国の水道水は地下水から得られており、日本の川は他の国よりも急勾配で短いため、河川水は急速に流れ落ちる傾向があります。 私が住んでいる関東地方、神奈川県小田原市の水道水の硬度を見てみましょう。硬度は51mg/Lで、軟水に分類されます。日本の水道水の硬度は20~80mg/Lの範囲にある地域が多く、平均は48.9mg/Lです。関東地方は北海道や東北地方に比べて硬度が高い傾向にあります。 私が滞在したイギリスの地域の水の硬度はどうだったでしょうか?201mg以上あり、明らかに硬水です。 英国は硬水地域である傾向がありますが、北部は主に軟水地域です。ヨーロッパは硬水地域とされていますが、一部に軟水地域も存在します。...