翠華園は、奈良県高山村にある茶筅職人、谷村安三郎氏の工房です。この工房の起源は5世紀に遡り、茶の湯の黄金時代、千利休が16世紀に日本最強の領主であった織田信長のために抹茶を点てた時代に遡ります。
竹の成長から2~3年かけて自然乾燥させ、最終的に筍や杓子に仕上げるまで、筍を作る技術と知識を継承する谷村先生とご家族は、何世紀にもわたる日本の歴史と文化の集大成をお届けします。
さらに、谷村氏の息子である桂一郎氏とその妻は、竹の栽培から各筍の仕上げまで、数年かかる竹筍作りの工程を引き継ぐだけでなく、急速に変化する世界に伝統を適応させ、進化させる方法を模索してきた。
谷村一家は茶筅やその作り方、文化についても教えてくれるようになりました。その話をここに投稿します。
茶筅師 谷村弥三郎

高山は、奈良県の北西端に位置する生駒市にあります。この牧歌的な土地は、5世紀以上にわたり茶筅(ちゃせん)作りの歴史を誇ります。日本製の茶筅の9割は、良質な竹の栽培に最適な気候に恵まれたこの地域で作られています。この地域の寒く乾燥した冬は昼と夜の寒暖差を生み出し、竹は冬の空気の中で乾燥することで圧縮され、茶筅に最適な状態になります。
茶筅(抹茶用の竹筅)の製造工程は、適切な気候のもとで適切な竹を育てることから始まります。竹は2~3年生になると、冬の間に伐採され、油分を取り除くために煮沸されます。そして、緑色が消え始める冬の冷たい空気(1~2月)で乾燥させ、その後2~3年間貯蔵庫で熟成されます。これは、実際の筅作りの詳細な工程が始まる前のことです(下図参照)。
