Welcome! Sign up to the Yunomi.Club newsletter and login for regular discounts. To start, you'll receive a coupon for ¥1000 off a minimum order of ¥3000 or more.

4/29-5/10 Golden Week Holidays in Japan. Order fulfillment LIMITED.

Free shipping over JPY3,000 within Japan with login & Yunomi.Club membership. International shipping available to 90+ countries!

天空の古来茶のふるさとを訪ねて — 岐阜・春日「傳六茶園」

天空の古来茶のふるさとを訪ねて — 岐阜・春日「傳六茶園」

Hiroko Yamada |

岐阜の山あいに広がる春日という産地

岐阜県の西端、伊吹山の麓に位置する春日。
山々に囲まれ、霧が立ち込めるこの地域は、独特の風土を持つ茶産地です。

今回の岐阜出張では、白川茶、揖斐茶、そしていび春日茶と、それぞれ異なる個性を持つ産地を訪ねました。
その2日目の最後に訪れたのが、春日の山あいにある傳六茶園です。


岐阜のマチュピチュと呼ばれる茶畑

Steep tea terraces in Kasuga, often called the “Machu Picchu of Gifu.

 

春日の茶畑は、その急峻な地形から「岐阜のマチュピチュ」とも呼ばれています。

現地へ向かう道は、細く曲がりくねった急な山道。慣れていないと車で登るのも容易ではありません。

茶畑からさらに徒歩で山頂へ向かうと、眼下には斜面いっぱいに広がる茶畑が現れます。その景色は、まるでペルーのマチュピチュを思わせる壮観さです。

案内してくださったのは、傳六茶園代表・森ひとみさんのお姉様である、さとみさん。
茶園から山頂まで、丁寧に案内していただきました。

 

 

天空の古来茶 ― 700年続く茶文化

この地域で育まれてきたお茶は、「天空の古来茶」とも表現されます。

伊吹山の麓に広がる春日では、700年以上にわたり茶づくりが受け継がれてきました。それは単なる産業ではなく、暮らしの中に根付いた営みです。

日本全国でもごくわずかしか残されていない「在来品種(実生)」の茶樹が、今もこの地に息づいています。
こうした在来の茶は「古来茶」とも呼ばれ、自然に近い姿のまま受け継がれてきました。

 

急斜面が守った在来種

伝六茶園の茶畑は、非常に急な斜面にあります。
重機が入れない地形のため、品種改良された茶樹への植え替えが進まず、結果として在来種が残りました。

在来種は、土地ごとの個性を強く映す味わいを持っています。
また、植え替えを必要とせず、手入れを続けることで長く収穫できるという特徴もあります。

 

気候と環境が育む味わい

春日は冷涼で寒暖差が大きく、朝霧が立ち込める気候に恵まれています。
この環境が、香り高く奥行きのある味わいのお茶を育てます。

また、この地域では農薬に頼らない栽培が行われることが多く、実際に無農薬で育てられている茶畑がほとんどだといいます。

 

「揖斐茶」と「いび春日茶」

岐阜県で生産されるお茶は総称して「美濃茶」と呼ばれ、「美濃いび茶」「美濃白川茶」が代表的な産地として知られています。
春日のお茶も広い意味では美濃いび茶に含まれ、「いび春日茶」として流通することが多いです。

ただし、春日は揖斐川町の中でも特に急峻な山間地に位置しており、一般的な揖斐茶とは栽培環境が大きく異なります。
この環境が、在来種の維持や農薬に頼らない栽培につながっています。

傳六茶園では、在来種に加え「やぶきた」品種も栽培されています。
個性のある在来種と、安定した品質のやぶきた、その両方を活かした茶づくりが行われています。

 

茶づくりの現実と新しい挑戦

一方で、この地域も高齢化という課題に直面しています。
山の上から見える景色の中にも、手入れが行き届かなくなった茶畑が点在していました。

傳六茶園もかつては、収穫した茶葉を地域の組合へ出荷していましたが、約10年前より、自らマルシェなどを通じて直接お客様に届ける取り組みへと転換しました。

その結果、希少な古来茶にも少しずつ関心が集まるようになったといいます。
現在も家族で運営されており、生産量は限られ、多くは地元で消費されています。

今回、その一部を分けていただき、「霧の古来茶(Ancient Mist Tea)」としてご紹介できることになりました。
この古来茶は、やわらかい甘みと穏やかな香り、どこか懐かしさを感じる味わいが、この土地の風土と歴史を静かに映し出しています。

 

人が訪れることでつながる未来

この地域は近年、SNSをきっかけに観光地としても注目されています。
多い時には月に400人ほどが訪れ、写真スポットとして人気を集めています。

傳六茶園では、4月から5月にかけて茶摘み体験も行われており、訪れる人が茶づくりに触れる機会も生まれています。

弊社スタッフと快く案内してくださった森さとみさん。


 

未来へつなぐために

春日の茶畑は、単に美しい風景ではありません。
そこには、長い年月をかけて守られてきた営みと、続けていくことの難しさが同時に存在しています。

この土地で受け継がれてきた在来茶の文化が、これからも人々の関心とともに未来へつながっていくことを願っています。

茶畑へ向かう道中で目に留まった「さざれ石」。
日本の国歌「君が代」に詠まれた石の産地として知られるこの地で、小さな石が長い年月をかけて大きな岩となるように、この土地の茶文化もまた、静かに、そして確かに受け継がれていくことでしょう。

「霧の古来茶(Ancient Mist Tea)」としてご紹介しているこのお茶は、春日の山あいで育まれた在来茶の個性を感じられる、貴重な一杯です。

このお茶について詳しくは、こちらからご覧いただけます。
→ 霧の古来茶(Ancient Mist Tea)

Leave a comment

Please note: comments must be approved before they are published.

Turn on Growave