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山で栽培された日本茶の何が特別なのでしょうか?

What's so special about mountain-grown Japanese tea? - Yunomi.life

Moé  Kishida |

Yunomiのサイトでお茶のセレクションをご覧になっている方は、「山茶」と表記されているお茶を目にしたことがあるかもしれません。お客様から山茶についてお問い合わせをいただくことがありましたので、今日はこの話題について触れたいと思います。

たとえば、顧客から次のような質問がありました。

「山で栽培された」日本茶と通常の(おそらく高原で栽培された)日本茶の主な違いは何ですか?味や栄養素などにどのような影響がありますか?

まず、日本では歴史的に、平地で栽培された茶畑よりも山で栽培された茶の方が美味しいと古くから考えられてきました。実際、日本の主要茶産地の多くは、霧や霞が立ち込める山岳地帯や、川の上流域に位置しています。

梶原茶園熊本県芦北郡柘植集落にある、山々に囲まれた梶原茶園の茶畑。写真は梶原茶園提供。

山茶の秘密の成分

これまでのブログ記事でも触れてきましたが(関連記事へのリンクは下記をご覧ください)、大きな理由の一つは、山岳地帯では朝晩の気温差が大きいことです。平地の茶畑に比べて、山岳地帯の茶畑では日照時間が限られています。そのため、山岳地帯の茶畑では茶葉の芽の成長が遅くなり、結果として茶摘みの時期も遅くなります。これは、お茶の品質にとっていくつかの点で良いことです。

  1. うま味が増す:新芽の成長が遅いため、茶葉に含まれるうま味(甘味)成分がより長い期間にわたって培われます。
  2. 苦味が少ない(これもまた、うま味の増加につながります!):日照時間が短いため、山で育った茶葉はカテキンが少なく、アミノ酸が多く含まれる傾向があります。苦味と渋みが抑えられることで、うま味が豊かになります。
  3. 山の香りが強い:最後に、香りはお茶の品質を左右し、茶葉が栽培された自然環境に大きく左右されます。山岳地帯から出る香りが最も良いと言われています。これまで日本茶の香りをあまり気にしていなかった方は、次回はお茶の香りをじっくりと味わってみてください。

山の斜面にある茶畑=水はけがよく、風通しが良い

山茶のもう一つの利点は、水はけがよく風通しの良い場所でよく育つことです。実際、冷たい空気は斜面を流れ下り、平地では滞留しやすいのが一般的です。歴史的に、多くの茶園が山の斜面を有効活用してきたのも、このためです。ここでの明確な課題は、斜面に茶園があることで、茶農家にとって茶の栽培がより困難になることです。さらに、茶農家の高齢化に伴い、傾斜地の茶園は残念ながら耕作放棄地になりつつあります。

喜六茶園京都府和束町にある喜六茶園の茶畑は傾斜地にありますが、女性農家の人々はそれをものともせず、茶作りに励んでいます。写真は喜六茶園提供。

千代の園こちらは、福岡県八女市の山間に広がる、美しく傾斜した茶畑(まさに収穫したて!)です。写真は千代乃園茶園提供。

テロワールを尊重する

上記に挙げた要素は、山茶が美味しいと言われる主な理由です。しかし、もちろん、気候、豊かな土壌、茶樹を大切に育てる茶農家、そして茶葉を加工する加工業者など、他にも様々な要素があり、それら全てが高品質なお茶作りに関わっていることを忘れてはなりません。とはいえ、たとえ山茶でなくても、土壌、天候、そしてもちろん、優れた管理技術など、その地域特有の個性や特色を形作る要素は他にもあります。それが、お茶の多様性の素晴らしさなのかもしれませんね。

次回日本茶を飲む際には、そのお茶が栽培されている地域を思い浮かべていただければ幸いです。そして、様々な地域のお茶を飲み比べて楽しんでいただければ幸いです。

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注目の画像:京都府和束町にあるあづま茶園の茶畑。撮影: あづま茶園

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